13、カントリーミュージックの靴とブーツ(Shoes and Boots)

日本とアメリカ、生活上の大きな差は家で靴を脱ぐか、履いているかだ。
LAなど、若者が家で靴を履かず生活していたのを見たが、まずアメリカではそれは一般的でない。これもコロナ感染拡大で公衆衛生上の差と指摘されたが、日本は、家、内と外の区別は全国的に明確で、どんな豪邸でも玄関では靴を脱ぐ。さらには靴を脱いで上履きで運転する人もいるくらいだ。

僕のブーツ、家では脱ぐ

カントリーでは普通の靴だけでなくて、ブーツも履く
元来、厚いジーンズ、長袖木綿シャツ、カウボーイハットと頑丈で厚い皮革製のブーツは屋外で作業するに安全を目的としていた。南部のワーキングクラスはカーボーイに限らず、農民から大工、土工、整備工、トラック運転手まで同じようなギアだ。
世界中、広く音楽のなかで、靴やブーツが歌のテーマとなるのはカントリーミュージックだけだ

一方、靴は、Shoes ⇒Walk ⇒Liveと言う「生きる証」ではないか?
旧約聖書、モーゼが神の前に進む際に「靴を脱げ」と言う表現があるそうだ。
新訳聖書パウロ伝に、「Shoes of the Presentation is the Gospel of Peace.」
とくだりがあり、靴がある、履くことは心の安らぎ、福音のことなり、と解釈したが・・
靴もブーツも寝る時は脱ぐが、映画などでは履いたまま寝る酔っ払いもいる。

また、ブートキャンプBootcampと言うところがあるが、新兵訓練所、根性入れるところだ。

靴に関することわざも多い。
If I were in your shoes,は「君の立場になれば」と言う、
Fill their shoesは「あとを継ぐ」を言う意味、などがある。
ゴスペル系の歌にもシューズは良く出る。

そんなことでナイキは「ジーザスシューズ」Jesus Shoesと言うアスリート厚底靴を出したが、神の怒りに触れた。コロナでスポーツがオリンピック2020を始め全滅したからだ。

ブーツの有名な曲は多い。
Shania Twin  Whose Bed Have Your Boots Been Under
シャナイア・トゥエインShania Twinはカナダ人おばちゃんで、Shaniaはインデアン名、「我が道を行く」という意味だそうだ。カントリー・ダイナー(食堂)を舞台に彼女がいたずらをする背景で唄っている。イケメンカーボーイに「誰のベットの下に、あなたのブーツはあるんだよー?」と聞いて回る。ヒットした。

The Boots と言うサイトに、Chestina Vinson ,2019のTop Ten Country Songs About Bootのリストがある。
1、 These Boots Are Made For Walking   Loretta Lynn  有名な曲だ
2、 Boots Scooting Boogie    Brooks and Dann scootは若者語で「急げ」
3、 Whose Bed Your Shoes Under    Shaina Twin
4、 These Boots   Eric Church
5、 Go Go Boots  Drive by Truckers トラック野郎の歌
6、 Boots On Randi Houser
7、 Better In Boot   Jule Fare
8、 Blue Swede Shoes   いろんな歌手が唄っている
9、 Red High Heels   Kellie Pickler 美人の可愛い歌
10、 Head Over Boots       Tom Randi

この歌はロレッタ・リンが唄いヒットしたが、ナンシー・シナトラNancy Sinatraがポピュラーサウンドにして、ジュエルそしてこの女性ビジネスマンと言われるジェシカJessica Simpson が唄った。ウィリー・ネルソンが出ているのが笑える。

他にもブーツソングは
Knock’n Boots               Luke Bayyn
Dirts On My Boots            John Pardi 2016  などがある。

シューズの有名な曲は
Them Shoes Don’t Fit Me Anymore             Patsy Clein
Shoes、Blue Suede Shoes、In My Shoes、I Got Shoes     Jonny Cash
Little Red Shoes   Loretta Lynn
Shoeshine Boy Willie Nelson
Old Rugged Shoes Merle Haggard
Christmas Shoes Alabama
そして、My Shoes Keep Walking Back To You
この歌はBill Willis の「Faded Love 」同時代の作だ。
「君と別れ平気で友達に良かったと言うが、夜になると心に痛みが新たに押し寄せる。僕の手は君に差し伸べ、目は君を探し、唇は君の名前を呼ぶ、そして僕の靴(脚でないところが面白い)は君のあとを追いかける」と言う歌詞だ。
多くの歌手がこの歌を唄ったが、僕にはバック・オーエンスBuck Owensが一番良いが、オーストラリア人おばちゃんのジーナ・ジェフリーGina Jeffreysに頼んだ。

ロレッタ・リンの「炭鉱夫の娘」には「夏の間は靴を履かずに過ごし、冬にはダディが
金を工面して皆に新しい靴を買ってくれた」と言うセリフがあるが、アメリカでもそういう時代があったのだ。
他にも、
Out of Shoes              Lorri Morgan 1957
The Shoes Goes On The Other Foot Tonight Marty Robins コミカルで良い曲
Who’s Gonna Fill Their Shoes      Gorge Jones

ジョージのバスがツアーの途中、街道外れのガスステーションに寄る。そこのジイさんから
ギターへのサインを求められて中に入るとカントリーシンガー歴史館のような有様。
この歌はアラン・ジャクソンも唄った。誰がこれらカントリーミュージックの偉業を継ぐのだと言う歌,Who Gonna Fill Their Shoes

カントリーのグループとして紹介されてないが、[マンドリン・オレンジMandolin Orange ]
が、「Gospel Shoes 」と言う曲を唄っているが、ブルーグラスだ。
このグループは「Boots Of Spanish Leather」 と言う曲もあり、フォーク、アメリカーナ
Americanaと言うジャンルのサウンドだが、2人は様々な楽器をこなし、それに2人、
ベース、ギターが加わると完全にブルーグラスサウンドになる。

 Gorge StraitがBrooks and DannのBoot Scooting Boogieを広い会場で唄っているのも
人気者同士大いに盛り上がっていた。観客は見渡す限り美人だ。

クリスマスの定番映画「クリスマス・シューズ」Christmas Shoesが2000年に公開された。家族のプレゼントに靴を送ることも多い。この映画のストリーはカントリーゴスペルの
歌がきっかけだそうだ。NewSong と言うゴスペルグループが唄い、アラバマAlabamaもヒットさせた。

かくして、カントリーミュージック界のおける靴とブーツの話は延々と続く。
(この項以上)