6、トミー・コリンズ(Tommy Colins)

本名 Leonard Raymond Sipes (1930年オクラホマ生-2000年テネシー没 享年70歳)

あまりなじみない人だが、戦後のカントリーミュージック史では語られる存在だ。
彼の活動期間は1950年代から70年代、12枚のアルバムを出版した。
僕が彼を評価したことを、ここに書くのは、トミーは第二次大戦後のアメリカ社会が安定、経済が成長し、物質文明がかってないほど栄え、テレビが出現して音楽が新しい局面を迎える瞬間に明るい歌、バラードを沢山書いて、自分も、多くの歌手もそれらを唄ったからだ。
特にマール・ハガードとバック・オーエンスがトミー・コリンズを好いていた。
トミーは伝統的なカントリーを目指した。コミカルソングとバラードだ。

彼は、他の戦後ミュージッシャンと年齢的には近いが、より早く家族はオクラホマを離れ、ベーカーズフィールドに移住し、彼は音楽活動を始めた。市内のクラブ、クローバーハウスやブラックボードカフェで唄っていた。サン・ホアキン・バレー(San Joaquin Vally)のGateway神学校に行ったと記録されていた。神父になろうとしていたのかもしれない。
トミーはバック・オーエンス(Buck Owens)より音楽活動では先輩で、彼がバックをナッシュビル、グランドオーオープリーに一員として連れて行っいった。

左バック、右トミー

彼の曲はコミカルな曲なものが多く、しゃべり言葉でタイトル、リリックスを書いて、明らかにそれらを自分のサウンドとした。
この頃のカントリー曲は「幼馴染の女性」をテーマにしたものがあり、その後ひとつのジャンルになった。ハーラン・ハワード(Haran Howard),ハンク・コクラン(Hank Cochran)にも大きな影響を与えた。
彼自身の音源は存在するが、映像や画像は少ない。テレビにテープが導入されてなかったからであろう。

彼が作り唄った曲は、沢山ある。

You Oughta See Pickles Now(漬物娘) ある日美人になった隣の女の子を歌った曲
It Tickles (くすぐったいと言う意味)共同ライターにワンダ・コリンズ(Wanda Collins)
Watcha Gonna Do Now,
I Guess I’m Crazy
If You Aren’t Lovin’ Gorge Strait が唄った

A Hundred Years From Now
New Patches No.1 Merle Haggard and Strangersが唄った
Carolyn  No.1ヒット
The Root Of My Raising No.1 ヒット
Yes I Do Buck Owens , Vince Gillが唄った
Big Dummy
I Made The Prison Band
A Man Gotta Do What A Man Gotta Do

Take Me Back To Go
You Better Not Do That
If You Can’t Bite, Don’t
O You Asked Me
All Of The Monkeys
Hight On A Hilltop
You Are Every Thing To Me
You Gotta Have A Liecense

What Gonna Do Now
Those Old Love Letters
Hello Hag
The Root Of My Raising
Carolyn

彼の曲を聴いていると、明確に彼のサウンドは、明るい、良い歌を届けていた。しかし彼自身の次の展開や広がりがなかったのではないか?特に歌のテーマやリズムが・・・

It Tickleの共同ライター、Wanda Collins,
彼女は後のワンダ・ジャクソン(Wanda Jackson)であろう。声が同じだ。
バック・オーエンスは自伝の中で、ワンダ・ジャクソンはトミー・コリンズの女房と書いていたので、一時は一緒だったのだろう。

Wanda Jackson

ベーカーズフィールドのカーン郡博物館に彼の衣装が展示されていた。かの地に大勢のミュージッシャンがいたのに、展示にあると言うことは大物と評価されているのだろう。衣装を見ると、小柄な人だ。声は高い、

バック・オーエンスのアルバム、
1If You Ain’t Lovin’ You Air’t Livin’
2 But I Do
3 It Tickles
4 I Always Got A Soubenir
5 My Last Chance With You
6 Smooth Sailin’
7 You Gotta Have A License
8 High On The Hilltop
9 There’ll Be No Other
10 Whatcha Gonna Do Now
11 No Love Have I
12 Down, Down, Down
1963年の収録だがバッカルーズのサウンドはモダンだ。

トミーのバラード曲、My Last Chance With You, High On The Hilltop,
But I Do,
などは彼のキャラを表しているのだろう。
ワンダとトミーが別れた理由の一つ、ワンダはロックを目指し、トミーはそれについて行けなかったのではないか? まさに男女関係もサウンドの違いからだ。この項以上