世界の音楽、映画、スポーツ、SNSあらゆるコンテンツのアメリカ比率は圧倒的に高い。とにかくタイトルが多いのだ。コロナ騒ぎで新しい製作が遅延して、アリモノで楽しまなければならなかった期間、その豊富なコンテンツのおかげで助かった人は多い。
アメリカの音楽、カントリーミュージックではアメリカの比率は言うまでもなく100%だ。
その背景は社会学的にみると僕は著作権や版権保護だと思う。音楽では作曲者は言うまでもなく歌手、演奏者関わった各個人に至るまでその曲が販売される、演奏されるたびに収入が得られる。その制度が早くから確立されていた。
芸術と文化を守る仕組みで、海賊版を禁じる。それが作曲者、演奏者から録音技師までモチベーションを高め、彼らを評価して子孫にまで生活を守るが目的だ。
アメリカの著作権の有効期間は70年間だ。日本をはじめ他国は50年間だ。
僕がジャスラックと付き合い始めたのは1970年頃、オフィスがまだ虎ノ門にあった。
航空会社の機内エンタメの仕事だった。払った権利料はアメリカのAMRA など権利がある団体を通して権利が帰属する作曲者、演奏者、などに支払われると。ベルヌ条約で、著作物は全てロイヤリティとして保護されると聞いた。
1990年頃、アジアの仕事をしていた。中国をはじめアジアの国々では日本のポップスが
人気だったので、CM使用をお願いしたら、どなたもけんもほろろだった。パクリのところにとんでもないと。中国の著作権は今でも問題らしい。海賊版王国だ。
アメリカでも版権業者のロイアリティ買い取り的業態が20世紀前半はあった。その業態を作曲者そして演奏者のものとしたのがハンク・ウイリアムス遺族のアラバマ州における裁判だったと聞いた。
現在のストリーミングサービスでも著作権はきちんと支払う。
YouTube は広告業者が払っている。
良い時代になったが、音楽業界を始めエンタメや文化産業が発展するには著作権法が未来永劫に重要だ。
ハンク・ウイリアムスが唄った曲はほとんどが彼の作品で、その権利はそろそろ切れる。
だが後に誰かが唄ったらその演奏の権利はまたそこから発生する。そして歌手や演奏者の権利の管理は厳格に行われている。
ハンクの曲、ラブシックブルース(Lovesick Blues)は古い曲で、1922年、ニューヨークのショー、オーアーネスト(Oh Ernest)にクリフ・フレンド(Cliff Friend)とアービン・ミルズ(Irving Mills)が書いた。カントリー的な雰囲気なので、レックス・グリフィン(Rex Griffin)が唄い、そしてハンクが唄った。
アラン・ジャクソンがハンクを偲び唄ったものは権利が生じている。